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傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「CUBE」

 どうせ、助からない。

 

CUBEキューブ Blu-ray

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【あらすじ】

 気が付くと、立法体の中に複数の男女が閉じ込められていた。それぞれの部屋は扉で繋がっているが、罠のある部屋とない部屋がある。脱出するために集まった面々は協力するが、次第に絶望が襲ってくる。

 

 【感想】

 こういう「極限に人を追い込む系」の話は割と好きです。当初は善人ぶっていた人の化けの皮が剥がれていくのを楽しむ映画ですね。なんて意地の悪い見方なんだろう。しかし、極限状態に追い込むためとはいえ、この建物は一体何なんだとかそういう説明が一切ないのがまた潔いと言うか、ぶん投げたというか。

 

 この映画で大事なのは「数学が出来る人」ということみたいです。数学はⅢCやってない人なのであまり理解せずに「そういうことなのだろう」ということでだるっと鑑賞していました。だけど途中で「私計算無理!」っていうところで「いや、お前今まで頑張って計算してたじゃん、とりあえず頑張れよ」って思ったのは内緒。

 

 やっぱり見どころはとあるキャラクターのモンスター化ですね。これをやりたいために多分「CUBE」は作られたんだろな、という感じです。正常な人間がどんどん狂っていくのは本当に怖い。似たような映画「マタンゴ」を思い出した。この映画は最初から面識のない人だらけだったんだけど、「マタンゴ」はこれに加えて顔見知りで男女関係のもつれが本当に半端なかった。キノコになっちゃう、という恐怖より人間関係のいざこざで死ぬ方が怖い。「CUBE」も罠が怖いけれど、それよりもそれを回避しようとしてモンスター化するのが怖い。

 

 それにしても、結末のぶん投げ具合に悪意しか感じない。「外に出たって仕方ない」という言葉と、最終的に外に出ることが出来た彼の組み合わせに制作サイドの強烈なメッセージを感じた。結局人間と言うのは狭い立方体の中をあっちでもないこっちでもないと計算して立ち回っているだけで、そのしがらみから出た世界と言うのは正常な人間の頭では及ばないほど「自由」なのではないだろうか。そんな結末が残酷すぎて、最初のミートキューブのグロさなんてすっかり吹き飛んでしまいます。

 

 続編もあるみたいだけど、どうしようかな。とりあえず保留かな。