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傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「テルマエ・ロマエⅡ」

邦画 コメディ

 原作好きだから65%、阿部寛のガタイを見たいから35%くらい。
 ※ほんのりネタバレ前提感想です※

 

テルマエ・ロマエII DVD通常盤

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【あらすじ】

 ローマでは平和路線のハドリアヌス帝の治世に反対する元老院コロッセオを用いて人々の戦意を高揚させ、軍事力で侵略を繰り返そうとしていた。ルシウスはグラディエーター専用のテルマエを作るよう言われるが、湯を沸かしただけの風呂では傷を治すのは難しい。悩むルシウスはまた「平たい顔族」の世界へ行き、打開策を見つける。そしてハドリアヌス帝から、「平和のためのテルマエ」を作るよう命を受け奔走する。


【感想】

 前作が楽しめれば今作も楽しめるかな、という感じ。「Ⅰ」を見た前提で話が進むので、見ていない人は要注意。相変わらずのユルいおバカは健在なんでその辺をクスリと楽しみましょう。久しぶりにひとりで映画館まで見に行ったのですが、上映前に前の席のおばちゃんが「最近の映画館は、すごいねえ」「こんなの昔はなかったわ、とか言うとトシだと思われるのかねえ」という会話をしていたのでそういう人でも見に来た、というところでこの映画は結構アタリなのかもしれない。


 内容は原作漫画を読んでいればある程度わかりそうなところがあるので割愛。個人的に原作で好きだったウォータースライダー編と温泉街建設編を丁寧にやってくれたので満足です。いかつい盗賊が風呂に入ってぼへーっとした顔をしているカットが好きで、そこを忠実に再現してくれただけで御の字です。あとラーメン屋のくだりはテンポ良くて好きです。


 前作で弱かった後半の上戸彩を無理矢理巻き込んだこじつけストーリーも前回よりはしっかりとしていていい感じでした。前回はけちょんけちょんだった北村一輝も見せ場が結構あって、ただの女たらしから本当に女たらしに進化していました。今回は序盤から伏線を張るなど前回よりは統一したストーリー的なものもあって急激な路線変更もなく、一本との映画として違和感はありませんでした(それでも弱いと言えば弱いけど)。


 見どころはローマのコロッセオのシーン。ロケ地でセット組んだだけあってとにかく豪華。グラディエーターの残虐な見世物という見せ方としては非常に面白かった。観客の反応がわかりにくいということもあるけど、昔は人を殺すのがひとつのエンタテイメントだったというのは少しわかりにくいかもしれない。でもこの漫画自体歴史の知識があって「ふふふ」となるような人が面白がるものだと思うので、その辺の説明があるとタルくなるから「戦意高揚」をわかりやすい理由にあてているあたりは「うまいな」とちょっと思った。あと血のりのつき方がちょっとエグくてよかったです(人と見るところが違う)。


 何より今作は脇を固めるチョイ役がぶっ飛ばし過ぎです。グラディエイターとして曙、琴欧洲。ラーメン屋のおやじが白木みのる、温泉でクマと戯れる松島トモ子(ここが映画館で一番受けていた気がする)、浪越徳治郎的な役の浪越徳三郎役で菅登未男。木桶風呂でいか八郎。この映画はストーリーを楽しむより、「如何に小ネタを見つけるか」の路線に入っている気がする。特に松島トモ子は卑怯。映画館じゃなかったらしばらく笑い転げられる自信がある。


 前回より歴史知識も小ネタを回収できるだけの引き出しも必要になった今作。タイムスリップのおじさんもいろんな意味でパワーアップしていてより笑えました。子供が出てきたときは映画館がドっと湧きました。阿部寛の次に愛されてるなぁあのおじさん。