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傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「アイ,ロボット」

 私のゴーストがそう囁くの。

 

アイ,ロボット (字幕版)
 

 

【あらすじ】

 ロボットが普及した近未来。ロボットが嫌いな刑事スプーナーは恩人のラーニング博士が自殺をした現場を訪れる。USロボティクス社でロボット工学の第一人者としてロボットの研究をしていた博士の自殺の原因を探るうちに、彼の部屋から他のロボットとは違うロボットを発見する。彼はサニーと名乗り、自分には感情があると言う。

 

 【感想】

 アシモフの「われはロボット」が原案で、あとはハリウッドのストーリーという感じの映画でした。確かにロボットが大量に襲い掛かってくるシーンとかクライマックスのシーンなんかはかっこいいんだけど、なんていうか、それだけって感じです。

 

 なんとなくこの映画が好きになれなかったのは、ロボットの描かれ方にある気がするのです。もちろんアシモフの時代からすれば画期的なことですが、やっぱり2000年を過ぎてしまえば「ロボット三原則」「ロボットに感情はあるのか」だけを徹底してしまえばどこかで聞いたことのあるような話にしかならないのです。多分この辺の話はもうその辺で散々されてしまっている話だったので、とってつけたようなアクションではどうにも古臭さがぬぐえなかったのではないでしょうか。あと、ロボットの造形がなんとなく好みじゃなくて……不気味の谷現象って言う奴なのかな? もしロボットが普及しているのなら、ペッパーくんくらいコミカルになっているか人間とは離れた体つきになっているのではないだろうか。なんとなくリアルで、ねぇ。

 

 とはいえ、映像自体はもう10年前の映画なのに結構洗練されていて、お洒落です。ガラス張りの建物とか街の様子とかは「さすがSF映画」という感じです。個人的な希望を言えば、このテーマでも『デモリションマン』とか『ジャッジ・ドレッド』みたいなスタローンのハチャメチャ近未来アクションになったらもう少し楽しめたのかなあと思いました。ウィル・スミスも悪くないんだけど、もう少しはっちゃけさせてもよかったんじゃないかなぁ。せっかくアクションパートが頑張ってるからサスペンスパートがもう少し軽めになってりゃなぁ、とか。

 

 いろいろ言ってるけど、最大の冷めポイントは冒頭で「こいつがラスボスですよ」って暗に提示しちゃってるところで、そこで「あー脚本はもういいや」ってなっちゃったわけです。気をつけよう冒頭の説明ラッシュでのあるあるネタ。どう考えても冒頭で決戦の舞台を指さすのはやめようぜ。