傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

読書感想文用「ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂」

遅くなりましたが今年最後の読書感想文攻略。

 

ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂

ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂

 

 

ああ、これは伝記のようで伝記じゃない「実話をもとにしたフィクション」だった。
ちょっと読書感想文やりにくいじゃないか(´・ω・`)

 


読解のほうは問題ないはずだから省略。
ジョン万次郎さんが漂流して、アメリカに行って成長する話。
でも中身はスラスラ読めてしまって、「これならいける」と思うけど
いざ何を書こうかと思うと意外と何を書いたらいいのかわからなくなるはず。

というわけで、さっそく対処法(´・ω・`)


1 ジョン万次郎について知っていることを書けばいいというものではない。
伝記ものがやりやすい理由は「その人物について知っていることを書けばいい」というところがあるけれども、
今回はそのテクニックが通用しない。何故ならこれは伝記ではないから(´・ω・`)
この手の「実話をもとにした系のフィクション」は、読書感想文という形にするのが非常にむずかしい。
下手をすると「ジョン万次郎についての考察」になってしまって、
本を読んだかどうかさっぱりわからない代物になってしまう(´・ω・`)


2 基本に忠実に、物語をとらえよう
とりあえず一回「ジョン万次郎」は忘れよう(´・ω・`)
漂流して鳥島で過ごしたこと、アメリカの捕鯨船に助けられたけど仲間はアメリカ人を怖がったけど
万次郎は船の手伝いなどを率先してしたこと。船長が優しかったけど、周囲は厳しかったこと。
ジョリーやトムのような存在に負けずに勉強して、日本に戻ったこと。
とりあえず、それでいい(´・ω・`)その中で印象に残ったシーンをひとつ取り出して、
自分の体験と照らし合わせるのがいい。例えば転校した経験や夏休みの自然体験、新しい学校へいくドキドキ。
自分と200年前に生きた万次郎と共通点はないだろうか。そこを中心に書いてみよう。


3 ジョリーやトムをうまく使おう
あとがきまでちゃんと読むと、ほとんどの人物は史実であるが、ジョリーやトムは創作であることがわかる。
ここがポイント。彼らとのエピソードは物語として大事な部分である可能性が高い。
特にトムは万次郎と比べて、何があって何が足りなかったのだろうか。それは自分に当てはまるか。
その辺を話題の山場にするとうまいこと行く気がする(´・ω・`)


4 日本に帰ってからの話がないことに注目してみる
「何この『俺たちの戦いはこれからだ!』みたいな終わり方は!?」と思った諸君、たぶんそれは正しい。
もともとこの本はアメリカ人が書いた児童向けの本だから、話がアメリカンサムライスピリッツに終始するわけ。
日本に戻ってきたあとのゴダゴダした政治的に面白いところはバッサリカットされてるわけ。
高度なテクニックだけど、この辺から読み取れるアメリカと日本の文化の違いについて書いてみると
間違いなく一部の先生に怒られるものになるからやめたほうがいい(´・ω・`)
でもわかってる先生ならハマってくれるはずだから余力のあって推薦を狙わない人はやっているといいだろう。


そんでどうでもいいけど、この本高校生向けじゃないと思う(´・ω・`)
海外では児童書扱いだし、高校生ならもっと難しい本がいい。
むしろチャーシューの月を高校生に書いてもらいたいんだけどな(´・ω・`)

下手すると文量を除けば、内容だけでいうと小学校高学年でもいいんじゃないかな、コレ?
多摩川高校合唱部といい、コレといい、今年は高校生向けの本が全く高校生向けになっていない悲劇。

来年はもっと高校生におススメできる本を課題図書にしてほしいですな(´・ω・`)
それでは、また来年(´・ω・`)


ちなみに、この記事を参考にして感想文を書くと褒められる場合も多いですが一部の先生からは間違いなく反感を買うこと間違いなしです。
先生の性格を把握して先生のご機嫌が取れるような感想文を書きましょう(´・ω・`)