日本アートアニメーション映画選集 戦後・現代傑作選
図書館で借りて見た昔のアートアニメーションについてまとめておく。
魔法のペン(熊川正雄/1946年)
戦災孤児の少年が、青い目の人形からもらったペンで焼け跡に理想の都市を描くと実物になるという夢のある話。
いかにも、な夢のある表現が希望に満ち溢れていて元気の出る作品。
あと青い目の人形かわいい。
ムクの木の話(丸山章治/1947年)
黒沢明の映画音楽で知られる早坂文雄の交響詩に乗せて、厳しい冬との闘いから春の来る喜びを描いたもの。
「ファンタジア」を髣髴する冬将軍の暴れ方が面白い。
ビールむかしむかし(飯沢匡/1956年)
人形制作が川本喜八郎というだけで大興奮。
ビールの歴史を語るアニメーションもかわいい。
そしてビールが飲みたくなる。
プラス50000年(鈴木伸一/1961年)
鈴木伸一は「ラーメン大好き小池さん」のモデルの方です。
中身はかなりブラックな人類の未来を描いたもの。
ラストは藤子・F・不二雄の異色短編「自分会議」みたいな幕切れ。
たすけあいの歴史-生命保険のはじまり-(杉井ギサブロー/1973年)
場面ごとにアニメーションの手法が変わる実験的要素が強い作品。
内容は中世の原始的な保障制度が発展していく過程を描いた教養アニメ。
そして最後のメッセージが革新的で時代を感じてしまう。
草原の子テングリ(大塚康生/1977年)
原案:手塚治虫、レイアウト:宮崎駿、原画:近藤喜文という超豪華な作品。
モンゴルのお話であり、チーズの始まりというまた歴史教養シリーズ。
そしてテングリかわいい。
野ばら(高橋克雄/1979年)
小川未明の原作を陶器アニメで美しく表現した作品。
元々のお話も美しければ陶器の質感も美しい。青年の顔がかわいすぎる。
こういうアニメを現代も作ればいいのにな。