傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「ギャラクシー街道」

 香取慎吾がかわいそうだ。

 

 

【あらすじ】

 通称ギャラクシー街道にある寂れたバーガーショップ。店主のノアは妻のノエの浮気を疑っていた。ちらちらとバーガーショップにやってくる客それぞれにドラマがあり、それぞれになんか悩んでいるらしい。

 

【感想】

 あまりにもひどい前評判のため逆に見たいなぁと思って鑑賞。前評判ヤバいと逆にワクワクするけど、途中で気分悪くなって一度離脱するくらいの何かでした……どうしてこうなった。

 

 まず美術。セット自体は雰囲気あるんだけど、映画の内容とマッチしてない気がする。ダイナーのドタバタみたいな感じにしたかったんだろうけど、明らかにコメディにしては画面が暗い。そしてギャグ自体もなんか生々しい。笑うに笑えない。一言で言うとつらい。

 

 次に登場人物。人間的に魅力のあるキャラクターが本当にいない。それでいてキャラクターのクズ度を楽しむドラマでもない。何より主演の香取慎吾のキャラクターが全体的にひどい。ひどいキャラクターが更生していく話なのかと思ったけど、特に何もなく終わる。更に宇宙人の名前を覚えるのが難しい。一言で言うとつらい。

 

 最後に脚本。何をやっているのかわからない。基本動作が机に座ってボソボソ喋っているだけなので何が起こっているのかよくわからない。話の内容が面白いかというとそうでもない。群像劇だということはわかっているけど、それにしても何がしたいのかさっぱりわからない。ドラマとしての着地点が見えない。だから余計話の内容がわからない。一言で言うとつらい。

 

 そもそも宇宙のハンバーガー屋さんにする必然性がよくわからなかった。なんていうか、キャラクターの嫌らしいところを「宇宙人だから」で全部片付けてしまえばいいみたいなあざとい感じがイヤだなぁと思った。「惑星ソラリス」の念じたら物体が具現化する奴と「バーバレラ」の「手のひら合わせたセックス」がやりたかっただけなのでは……? あと西川貴教が出てくる意味もわからなかった。彼はあの出産騒動のときもずっと隅っこでハンバーガー食べてたのかな。あまりにも不憫だ。一言で言えないくらいつらい。

 

 全体的にあまりにも不憫な映画だった。あまりにもつまらなくて一度離脱してしまったくらいつまらなかった。映画館で見た人、お疲れ様でしたね。本当にお疲れ様だよ。香取慎吾小栗旬も相当不憫だ。綾瀬はるかはかわいかった。おしまい。