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傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「スーパーマリオ 魔界帝国の女神」

洋画 B級 アクション

 言うほど実写版悪くないやん!(B級映画脳) 

 

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【あらすじ】

 ブルックリンの教会の前に置き去りにされていた不思議な卵から、赤ん坊が生まれた。それから20年後、配管工のマリオとルイージはある日化石発掘チームのデイジーと知り合う。直後に彼女が何者かに誘拐され、追いかけていくと地下の岩盤から異世界に繋がる道があった。デイジーを追いかけて異世界に飛び込むと、そこは6500万年前に滅びた恐竜たちが進化を遂げた「ダイノハッタン」だった。マリオとルイージはデイジーの出生の秘密を知り、ダイノハッタンの支配者クッパからデイジーを救うために奮闘する。

 

 【感想】

 この映画、公開当時割と話題になって地上波か何かでやったのを見た覚えがあるのですよ。その時のガキの正直な感想は「よくわからねえ」でした。それから大体20年後、もう一度この映画を見るとなかなか味わい深いものがあるなぁと思うのです。そう、この映画はB級脳、または90年代のご都合主義SF映画の文脈で見る必要があるのです。確かジュラシックパークを筆頭に特殊効果の最新技術が―とか言っていた頃だったなぁ。

 

 そんでこの映画、ゲームのスーパーマリオ成分ははっきり言って1mmも存在しません。舞台はブルックリンだし、マリオとルイージは本当の兄弟じゃないし、マリオの恋人はピーチじゃなくてドンキーコングにさらわれたポリーンだし、クッパはカメじゃなくて恐竜だし、ヨッシーはどう見てもただの恐竜だし。全体的に「マリオのモチーフをちりばめた違う映画」にしか見えないのです。

 

 雰囲気としては『デモリションマン』とか『ジャッジ・ドレッド』とかそういうスタローンの90年代近未来トンデモ映画的な感じです。そのムーブメントに無理矢理「スーパーマリオ」を乗っけてしまったようなものです。あんなクリボーお子様が見たらトラウマになりそうだし、名前だけのキノピオ(トード)は反体制を歌うファンキーな奴になっていたし、プクプクの名前を持ったオバサンは何だか恐ろしいし、ジャンプはジャンプシューズに頼っているし、スーパーバズーカでドンパチやるし、そんな中でボム兵だけなんかゲームのまんまだし……。

 

 そんな怪しい映画の見どころは、やはりデニス・ホッパーのトカゲトカゲした動きだと思うのです。彼は多分当時の最新技術が満載で悪の支配者クッパを怪演しているのですが、マリオ役のボブ・ホスキンスが「最悪な映画だった」と評しているのが気になるところです。何となく映画そのものというより、娯楽映画と甘く見た制作側との摩擦のような気もするのですが。その辺の有象無象のくっだらない映画なんかに比べれば、映画自体の出来は悪くないと思います。

 

 まあポップコーン片手に「うはははは」と突っ込みながら見るのにとてもちょうどいい映画です。そしてヨッシーのビジュアルにポップコーンを吹き出してほしい。本当にこの作品の「ヨッシー」には笑った。笑うしかない。笑うしかない……。