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傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「サイン」

洋画 サスペンス SF

 わーい、意外なオチが……オチが…オチ……うん、オチ……。

 

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【あらすじ】

 ある朝、元牧師のグラハムの農場にミステリーサークルが出来ていた。それをきっかけに世界各地で謎の飛行隊などが目撃されるようになる。グラハムは宇宙人の存在を信じていないが、家族を守るため奮闘する。

 

【感想】

 よく酷評される『サイン』なのですが「サインだって頑張っているんだからそんなにいじめちゃ可哀想だよう!」と思って地上波でやってた奴の録画を最近見てみたのですが、「あぁ……」としか言いようがなかった。ゴメンよ『サイン』。君は悪くない。時代が悪いんだ。

 

 物語は奇妙なミステリーサークル事件から始まります。主人公たちはミステリーサークルを隣人の嫌がらせだと決めつけますが、飼い犬が凶暴になったり全世界で同時多発的にミステリーサークルが出来ていたりとすごくきな臭いのに何だかローテンションの主人公サイドに非常に不安になります。

 

 そもそもこのメル・ギブソン演じる主人公は元牧師。ところが妻が事故で悲惨な死を遂げたことから「この世には神なんていない」と牧師を止めてしまう。どうでもいいけれどメル・ギブソンはマッドマックスしかりリーサルウェポンしかり、恋人や妻が死んでいるのが決まりでもあるんだろうか。同居している主人公の弟はアマチュア野球で記録を持っていたが、ワースト記録も持っていたため現在は選手をしていない。主人公の息子はぜんそくの持病があり、宇宙人が来たと言うニュースを熱心に見る。主人公の娘は何故か水を「汚染されている」と言って飲まない不思議ちゃん。何だか微妙に腐っている人たちが不穏な空気に立ち向かうという感じなのだけれど、とにかく盛り上がらない。映画として盛り上がらない。いつまでもウダウダ何かやっている。

 

 そして盛り上がらないまま宇宙人がやってきてしまい、追いかけっこシーンでは少しドキドキする展開になって「やっと盛り上がってきた!」と思うのですがその幕切れはあっけなく、バットの一撃で宇宙人は倒れ「弱点は水」というナメクジみたいな撃たれ弱さで撃退されてしまいます。息子のぜんそくや弟の野球経験、そして娘の意図不明な水の置き去り、そして死んだ妻のよくわからない遺言。そういうのが全て積み重なって家族は無事に朝を迎えることが出来た。これはすべて神様からのサインだ! そうして主人公は再び牧師になりましたとさ……という話。

 

 とにかく話が強引過ぎるというのもあるんだけど、強引な話でも映像のインパクト次第では割と見れてしまう。アクション映画は逆に脚本は雑なほうがいい。ところがこの映画はひたすら淡々とした映像が続く。それなのに話の展開が大雑把と言うか、大味というか、無理矢理すぎて「ううーん」と何度も唸ってしまうような造りになっていました。

 

 そして輪をかけてひどかったのはセリフ回し。特に吹き替えの訳がひどすぎてそこで大きくマイナスポイントになってしまったと思う。全体的に不自然な台詞に強引な話。そして満を持して登場したはずの宇宙人のアレな見た目。これは「こういう映画」を愛する人が見る映画だと思いました。「コワすぎ!」を大作にしたらこういう感じだろうな、というのが正直な印象です。こういう映画なら、低予算であることをアピールするのが面白いんだけどなぁ……。