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傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「ダイナソー in L.A.」

 恐竜が街にやってきた♪

 

ダイナソーinL.A. [DVD]

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【あらすじ】

 現代に恐竜を蘇らせる研究をしているジェネティ・シャープ社。実験段階で失敗をしていたのにも関わらず、完成披露会で恐竜を逃がしてしまい、ロサンゼルスの街を恐竜が襲撃する。

【感想】

 結論から言うと、面白くない映画を楽しめる人以外見ないほうがいいです。正直つまんない。多分『ジュラシック・パーク』がやりたいんだろうなぁという感じはひしひしと感じるのですが、いかんせんストーリーがつまらなすぎて逆に「どこまでクソになるんだろう」とワクワクしてしまいます。

 具体的に言うと、パニック部分とは別に消防士の父と反抗期の娘の絆を軸に話が展開するのですが、この父子の関係が心底どうでもいい。「安全なところに逃げろ」というのに変なところに逃げていく娘と追いかける父。しかしこの父ちゃん消防士と言う肩書きじゃなくて退役軍人じゃねえかってくらい強い。銃火器の攻撃がほとんど効かない恐竜を斧とか板でバッコバコにやっつける。しかも判断がスマートすぎる。このスペックならエクスペンダブルズに入っていても違和感がないかもしれない。

 でも全く面白くないかっていうとそうでもなくて、恐竜が大暴れしているシーンなどは面白いです。特にジェネティ・シャープ社の技術で火傷を治してもらった今回の完成披露会のキャンギャル的存在のモデルが丸飲みにされるシーンとか胸が熱くなります。あと、何故か恐竜は捕食ではなくむやみやたらに人に襲い掛かっているのもポイントが高いです。頭だけ食いちぎられた人が放置されまくってるのはシュールです。

 主人公父子サイドの動きはどうでもいいのですが、ジェネティ・シャープ社内のごたごたは面白いです。ジェネティ・シャープ社の技術で歩けるようになった会長や、最初の実験で犠牲者が出たことを隠していた幹部があっさり食われるシーンは正直ガッカリしました。また、「僕が囮になる!」とカッコよく父子を逃がした研究者が次のシーンでバクンと丸飲みにされているのはいろいろ物語に対する挑戦かと思うくらい唐突でした。

 結局恐竜たちを抑えている制御システムが崩壊し、数百匹の恐竜がロサンゼルスに放たれるのですが、その責任を感じたのか父子を助けに来た会長は自ら恐竜に食べられる道を選びます。「人生最後の言葉は決まっている……最高だー!」と叫びながらバリバリムシャムシャという音だけ聞こえる最期は圧巻でした。どこまでも人の死にざまを魅せない映画だなぁ。

 最終的にプテラノドンにさらわれる娘。ヘリで追いかける父。何故かハリウッドの看板の部分でバトルを繰り広げ、プテラノドンをやっつける父。恐竜のキーホルダーを取り出して「恐竜は嫌いかい?」「そんなことはないわ、一緒には遊びたくないけれど」うんうんよかった、親子の仲は元通りだ、よかったよかった! めでたしめでたし!

……数百匹の恐竜はどうなったの!?

 いろいろぶん投げて終わった!

 人があっさり食われるシーンと恐竜がロサンゼルスの街にあふれる様子が面白いというだけの映画だと思います。B級パニック映画が好きでもちょっと辛いかもしれない。なんというか、B級に徹していない感じがした。もっとはっちゃけてもよかったと思うんだけどなぁ。