感想「ted」
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2014/03/05
- メディア: DVD
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【あらすじ】
【感想】
もこもこクマさんがR15っていうのは穏やかじゃない。有吉の吹き替えも評判みたいでずっと観たかったところだったのをやっと観ることができて、非常に感激しています。
かなり過激だと話に聞いていたけれど、噂に聞いていた以上に下品だった。冒頭の友達いないジョンのシーンからしてひどい。ユダヤ人の少年をタコ殴りにする近所の悪ガキたちに「入れて」って言うとユダヤ人少年含めて「あっち行け」っていう反応。このシーン何度見ても笑える。
そして35歳になった2人。テッドはハッパを決める、デリヘルを呼ぶ、スーパーの勤務中にバイトの子とヤっちゃう、とにかくいろいろぶっ飛んでいる。そしてそれに悪乗りする形でついていくジョン。痛快なお下品ギャグだけかと思うと、実はこのジョンの成長物語でもあってこれが非常に感慨深い。
最終的にジョンはテッドに「君は自分で責任をとったことがない」という理由で大喧嘩をする。その通り、ジョンは途中まで何度も「他人のせい」にしてきた。主にテッドのせいなのだけれど、最初の遅刻の時も素直に謝ることができなかった。そのことを指摘されて逆上したジョンは、やはり大人になりきれていなかったのだ。のび太はドラえもんが安心して未来に帰れるように一人で喧嘩をしていたのに、ジョンはいつまでもテッドのせいにしていた。「実際にテッドがいなくなるかもしれない」という経験をして大人になった。
それにしても「ジョンとテッド」の行動が本当に「小学生男子らしさ」が抜けない大人っぽくて、かなりリアリティがありました。 しばしば「ゲイ」という言葉で揶揄されてきたふたりの関係ですが、ローリーが冗談に加わると否定する場面などは完全に「男の関係」そのものです。後半本気の殴り合いをしていたところも、本当の親友だからそういう喧嘩が出来たのだと思います。なんだかこの画像まんまでした。
それからテッドを付け回していたストーカー親子も興味深かったです。以前「アナと雪の女王」で「アメリカではこういう親から閉じ込められて育った子供の社会問題でもあるのだろうか」と書いたのですが、こうやって過剰に甘やかされて育った子供が象徴的に出てきたので、やっぱり向こうでもそういう問題があるんだなーと思いました。
あとこの映画は小ネタ満載すぎて何を取り扱っていいのかわからないし、マニアックすぎてわかりにくいものもありました。自分も全部わかったわけではないので難しいところですが、たぶんそんなにわからなくてもこの映画は一人の男の成長物語として楽しめます。究極に下品にした「さようならドラえもん」だと思うと結構素直に楽しめると思います。