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傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「オリバー ニューヨーク子猫ものがたり」

 松崎しげるが予想以上に渋い。

 

オリバー ニューヨーク子猫ものがたり [DVD]

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【あらすじ】

 ニューヨークの片隅に捨てられた子猫がいた。ドジャーという犬に「街で生きるためのコツ」を教えてもらうつもりが、ドジャーは子猫を使ってソーセージを盗んだだけだった。怒った子猫はドジャーを追いかけ、隠れ家へたどり着く。そこはフェイギンという男がドジャー含め5匹の犬と暮らしていた。子猫も仲間に入れてもらうが、フェイギンには借金があり激しい取り立てにあっていた。皆で金を集めるのに協力しているうちに、子猫は少女ジェニーに拾われ、「オリバー」と名付けられる。

【感想】

 古典「オリバー・ツイスト」の翻案なんだけど、これはこれでいいんじゃないかと思える痛快なディズニー・アニメ。やっぱり動物を擬人化させてワイワイさせたらディズニーは強いです。デフォルメされた動きがイキイキしすぎてる。ドラえもんが昔アニメを評して「よく動くね」と言っているシーンがあるのですが、こういうアニメのことを言ってるのかもしれない。
 
 アニメは表現方法が実写よりも言語に頼っていないところもあるので、なるべくディズニーは吹き替えで見るようにしている。それでド肝を抜かれたのがドジャーの声を松崎しげるがあてていて、最初の歌パートをカッコよく歌っているというところすらミュージカル映画として見てもいいくらいこの映画は歌が多い。
 
 
 言葉で気持ちを説明するより、歌で進めるほうがアニメという手法に合っているのかもしれない。英語版はビリー・ジョエルが歌っているそうです。アニメって子供のもののような気がするけど、映像もおしゃれだし、何よりなんだかわからない大人の渋さがある。ソーセージを首に巻いてサングラスをかけて街中を疾走する不良犬ってだけでけっこう絵になる。
 
 後半オリバーが飼い猫になってからのドタバタも楽しいのですが、この映画は前半のニューヨークの裏側でひっそり生きるフェイギンたちが大好きです。犬に本を読んでやるフェイギンの悲哀感がなんとも言えません。

 あと、最近「最初から捨て犬がクーンと鼻を鳴らして近寄ってくる」みたいな描写があんまり好きじゃなくなりました。捨て犬は一度人間に裏切られたからもう信じないぞ、みたいな形で警戒していてほしいのです。嫌がっても心に入り込んできておびえているキツネリスみたいに噛みついて、それから聖なる夜みたいに友人になるほうがいいです。この映画はそういうムードがゼロじゃないところもいいですね。最初はおっかなびっくりだったり、信用できなかったりするところからドラマが始まるんですよ。

 ドジャーも大好きなのですが、ジョルジェットが個人的に大ヒットしました。ギャグ担当のはずなのにものすごい存在感で、さすがディズニーは動物に対する愛が半端ないと思いました。