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傍線部Aより愛を込めて ~映画の傍線部解釈~

主にひとり映画反省会。人の嫌いなものが好きらしい。

感想「×ゲーム」

 どうにも不完全燃焼だったので何冊か読まないとわからないだろうということで、「一番怖いのおせーて」とググル先生にアドバイスを求めた結果読んだのがこちらです。

 

×ゲーム (幻冬舎文庫)

×ゲーム (幻冬舎文庫)

 

【あらすじ】

 郵便局員の小久保英明は小学校の同窓会に出席し、その帰りに元担任が殺害されるという事態に遭遇する。英明は小学校時代蕪木鞠子という女子に「×ゲーム」と称して執拗にいじめを繰り返していた。犯行と同時に行方の知れなくなった鞠子におびえる英明。そして同級生や英明の恋人に「×ゲーム」の魔の手がのびる。
 

 【感想】

「グロいグロい」と評判なので頑張って読みました。確かにグロかったです。文章の構成が。
 
 山田氏の文章の特徴に「非常にどうでもいい情報を加えて文の主旨を攪乱する」という大変読者に優しくないものがあります。例えば無駄に地名に凝ってみたり、無駄に職業について語ってみたり、意味もなく強調しているのかなんなのかわからないけど同じことを違う表現でおきかえてみたり……正直地の文が頼りないというか信用できない。「何故そうなったのか」の説明ではなく「何がそこにあるんだ」の説明しかないので、最終的に会話文のみで判断していく状態に。これはまともな神経で読める文章ではない。
 
 ホラーとしてみるとありきたりな設定ではあるし、目新しいものではない。要は「お仕置きだべぇ~」のお仕置き内容をいじることでこのジャンルは成り立っているのに、どうにもその辺のやる気は感じられない。鞠子に対して「狂ってる」を乱発するのはどうにも趣が感じられない。どう見ても普通の人が拷問シーンでへらへらしているからこういうのは怖いと思うんだけど。

 山田氏の小説は「キャラクターに厚みを持たせたら負け」という制約でもあるのか知らないけど、とにかく紙みたいな表現で紙みたいに生きている。人生の重みとかそういうのは一切感じられない。そういう人物がおびえたり狂ったりしても人形の表情が変わっただけ、というシーンとしては怖いんだけど感情的に怖くならない。とにかく「ふーん」という感じ。だからこそ最後のどんでん返し(?)に全く意義が感じられない。蛇に足がついて羽根もついちゃってました。

 ところで自分の読解能力が低いのかどうしてもわからなかったことがいくつか。

「命を狙われているだろう人物を保護せずに家に帰す警察」
「椅子に縛り付けられている人物が、どうやって抽選箱に手を入れてくじを引くことができたのか」
「ゴキブリの捕まえ方と飼育方法」

 突っ込んだら負けの世界なのでもう負けでいいです。白旗上げますごめんなさい。